陳腐化を考慮した大規模情報システムの最適更新戦略

大規模情報システムの更新戦略を検討する場合,ニーズの変化や技術革新の結果として生じるシステムの陳腐化を考慮することが必要となる.本研究では,基幹システムと複数のサブシステムで構成される大規模情報システムを考える.さらに,システムの陳腐化過程には不確実性が介在する.このようなシステム環境では,1) 更新時点を遅らせることにより発生する情報オプションと,2) 将来の拡張可能性を担保することによる拡張オプションが存在する.本研究では,期待純便益を最大にするように,システムの更新時点とサブシステムの集約化戦略を決定するような最適システム更新モデルを提案し,システム更新のリアルオプション価値を計測する....

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Published in土木学会論文集F Vol. 65; no. 2; pp. 264 - 283
Main Authors 山本, 浩司, 貝戸, 清之, 青木, 一也, 小林, 潔司, 菱田, 憲輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2009
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Summary:大規模情報システムの更新戦略を検討する場合,ニーズの変化や技術革新の結果として生じるシステムの陳腐化を考慮することが必要となる.本研究では,基幹システムと複数のサブシステムで構成される大規模情報システムを考える.さらに,システムの陳腐化過程には不確実性が介在する.このようなシステム環境では,1) 更新時点を遅らせることにより発生する情報オプションと,2) 将来の拡張可能性を担保することによる拡張オプションが存在する.本研究では,期待純便益を最大にするように,システムの更新時点とサブシステムの集約化戦略を決定するような最適システム更新モデルを提案し,システム更新のリアルオプション価値を計測する.さらに,交通管制情報システムの更新問題を対象として,本モデルの有効性を実証的に検証する.
ISSN:1880-6074
DOI:10.2208/jscejf.65.264