MA 貯蔵と 1-MCP 処理が異なる熟度で収穫した‘さぬきゴールド’キウイ果実の貯蔵性と品質に及ぼす影響

異なる熟度で収穫した‘さぬきゴールド’キウイについて MA 貯蔵と 1-MCP 処理が果実の貯蔵性と品質に及ぼす影響を調査した.開花後 136 日後(早期)および 154 日後(晩期)に収穫した果実のいずれでも MA 貯蔵果は普通冷蔵果に比較して果実軟化,可溶性固形物含量の増加,滴定酸含量の減少および果肉色の変化が緩慢であり,MA 貯蔵は‘さぬきゴールド’キウイ果実の貯蔵延長に効果的であることを示した.早期収穫果実は MA 条件では 4 ヶ月後でも果実硬度と可溶性固形物含量のいずれからみても完熟状態には達しておらず,早期収穫によって‘さぬきゴールド’キウイ果実でも MA 貯蔵によって 4 ヶ月...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inJournal of the Japanese Society for Horticultural Science Vol. 80; no. 3; pp. 372 - 377
Main Authors モーリア, エリック ギュチマ, 吉川, 尚志, サリコン, ナディア, 小田, 知里, 福田, 哲生, 末澤, 克彦, アシチェ, ウィリアム オルベロ, 牛島, 幸一郎, 中野, 龍平, 久保, 康隆
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 一般社団法人 園芸学会 2011
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:異なる熟度で収穫した‘さぬきゴールド’キウイについて MA 貯蔵と 1-MCP 処理が果実の貯蔵性と品質に及ぼす影響を調査した.開花後 136 日後(早期)および 154 日後(晩期)に収穫した果実のいずれでも MA 貯蔵果は普通冷蔵果に比較して果実軟化,可溶性固形物含量の増加,滴定酸含量の減少および果肉色の変化が緩慢であり,MA 貯蔵は‘さぬきゴールド’キウイ果実の貯蔵延長に効果的であることを示した.早期収穫果実は MA 条件では 4 ヶ月後でも果実硬度と可溶性固形物含量のいずれからみても完熟状態には達しておらず,早期収穫によって‘さぬきゴールド’キウイ果実でも MA 貯蔵によって 4 ヶ月の貯蔵が可能になることが示唆された.早期収穫果実は普通冷蔵した場合には晩期収穫果実とほぼ同じ可溶性固形物含量(18%)を示し,通常の商業的収穫時期より 2 週間前に収穫しても最終的な食味品質はほとんど変わらないことを示した.収穫直後の 1-MCP 処理は晩期収穫果実において MA 貯蔵 2 ヶ月目までは果実軟化をやや抑制する傾向を示したが他の条件では顕著な作用を示さなかった.
ISSN:1882-3351
1882-336X
DOI:10.2503/jjshs1.80.372