2.白血病の染色体異常と遺伝子異常

白血病は,染色体異常の情報がもっとも早くから臨床現場で用いられてきた疾患である.染色体検査による予後分類は,急性骨髄性白血病における治療戦略上の基本情報である.また,染色体転座関連遺伝子の解析が進み,融合遺伝子を同定ないし定量する技術は,診断や微小残存病変の検出に広く臨床応用されている.さらに近年,染色体異常とは独立に多数の遺伝子異常が同定され,これらの遺伝子異常の組み合わせでより詳細な予後予測が可能になりつつある.早晩,これらの情報が日常診療で利用できるようになると期待される....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 102; no. 7; pp. 1661 - 1666
Main Author 千葉, 滋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2013
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Summary:白血病は,染色体異常の情報がもっとも早くから臨床現場で用いられてきた疾患である.染色体検査による予後分類は,急性骨髄性白血病における治療戦略上の基本情報である.また,染色体転座関連遺伝子の解析が進み,融合遺伝子を同定ないし定量する技術は,診断や微小残存病変の検出に広く臨床応用されている.さらに近年,染色体異常とは独立に多数の遺伝子異常が同定され,これらの遺伝子異常の組み合わせでより詳細な予後予測が可能になりつつある.早晩,これらの情報が日常診療で利用できるようになると期待される.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.102.1661