CO2ハイドレートの生成熱を用いた地層温度上昇によるメタンハイドレートの分解可能性に関する室内実験と解析による評価

海洋堆積層や永久凍土層に存在するメタンハイドレート(MH)は新たな天然ガス資源として期待されている.しかし,MHは固体で流動性がないため,加温などによりMHをメタンガスと水に分解して採掘する必要がある.このMHの加温に化石燃料を用いず二酸化炭素(CO2)が使えれば,エネルギー資源の確保と地球温暖化問題への対応を経済的にできる可能性がある.そこで本報告では,CO2ハイドレートの生成が発熱反応であることに着目するとともに,地層内に液体CO2を均質に分散するためにCO2/水エマルジョンを注入する方法を新たに提案し,室内実験と数値解析の結果からCO2がMHを分解するための加温材として利用できる可能性を...

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Published in土木学会論文集G Vol. 63; no. 4; pp. 206 - 215
Main Author 池川, 洋二郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2007
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ISSN1880-6082
DOI10.2208/jscejg.63.206

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Summary:海洋堆積層や永久凍土層に存在するメタンハイドレート(MH)は新たな天然ガス資源として期待されている.しかし,MHは固体で流動性がないため,加温などによりMHをメタンガスと水に分解して採掘する必要がある.このMHの加温に化石燃料を用いず二酸化炭素(CO2)が使えれば,エネルギー資源の確保と地球温暖化問題への対応を経済的にできる可能性がある.そこで本報告では,CO2ハイドレートの生成が発熱反応であることに着目するとともに,地層内に液体CO2を均質に分散するためにCO2/水エマルジョンを注入する方法を新たに提案し,室内実験と数値解析の結果からCO2がMHを分解するための加温材として利用できる可能性を示した.
ISSN:1880-6082
DOI:10.2208/jscejg.63.206