火災を受けた単純合成桁橋におけるスタッドの疲労照査と考察

鋼・コンクリート合成桁橋が車両事故や不審火などにより火災を受けた場合,鋼桁やRC床版をはじめ,ずれ止めの損傷の有無も確認する必要がある.しかし今日まで,ずれ止めの火災後の力学特性は明らかにされていない.そこで,筆者らは,JSSC標準の押抜き供試体を300°C~700°Cで加熱し,自然冷却した供試体のスタッドに対して静的および繰返し押抜きせん断試験を実施した.その結果,300°Cでは大きな問題は生じないものの,700°Cで加熱したスタッドは,疲労強度が著しく低下することが明らかになった.本文では,この試験結果に基づいて,単純合成桁橋が火災を受けた場合のスタッドに対する疲労耐久性の照査を種々の条件...

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Published in土木学会論文集A Vol. 65; no. 3; pp. 702 - 707
Main Authors 今川, 雄亮, 栗田, 章光
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2009
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ISSN1880-6023
DOI10.2208/jsceja.65.702

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Summary:鋼・コンクリート合成桁橋が車両事故や不審火などにより火災を受けた場合,鋼桁やRC床版をはじめ,ずれ止めの損傷の有無も確認する必要がある.しかし今日まで,ずれ止めの火災後の力学特性は明らかにされていない.そこで,筆者らは,JSSC標準の押抜き供試体を300°C~700°Cで加熱し,自然冷却した供試体のスタッドに対して静的および繰返し押抜きせん断試験を実施した.その結果,300°Cでは大きな問題は生じないものの,700°Cで加熱したスタッドは,疲労強度が著しく低下することが明らかになった.本文では,この試験結果に基づいて,単純合成桁橋が火災を受けた場合のスタッドに対する疲労耐久性の照査を種々の条件下で実施した結果とその考察について報告する.
ISSN:1880-6023
DOI:10.2208/jsceja.65.702