一次インバートの閉合距離が地表面沈下に与える影響に関する解析的検討と適用事例

山岳トンネル工法を都市部で適用する場合,地表面沈下を抑制するためにインバートに吹付けコンクリートや鋼製支保工を施工して,トンネル断面を早期に閉合する事例が見られる.本論文は比較的土被りの小さいトンネルを対象に,三次元数値解析手法によって一次インバートの閉合距離が地表面沈下に与える影響について検討を行った.その結果,軟岩の中でも軟弱な地山の場合,一次インバートの閉合距離が地表面沈下の抑制に与える影響が大きくなり,軟岩の中でも比較的安定した地山では,上半切羽より20m以内で効果が大きいことを示した.また,一次インバートによる早期閉合を適用した2現場の計測結果より,解析の妥当性を検証し,インバート部...

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Published in土木学会論文集F Vol. 64; no. 3; pp. 227 - 236
Main Authors 御手洗, 良夫, 蒋, 宇静, 森崎, 泰隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2008
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ISSN1880-6074
DOI10.2208/jscejf.64.227

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Summary:山岳トンネル工法を都市部で適用する場合,地表面沈下を抑制するためにインバートに吹付けコンクリートや鋼製支保工を施工して,トンネル断面を早期に閉合する事例が見られる.本論文は比較的土被りの小さいトンネルを対象に,三次元数値解析手法によって一次インバートの閉合距離が地表面沈下に与える影響について検討を行った.その結果,軟岩の中でも軟弱な地山の場合,一次インバートの閉合距離が地表面沈下の抑制に与える影響が大きくなり,軟岩の中でも比較的安定した地山では,上半切羽より20m以内で効果が大きいことを示した.また,一次インバートによる早期閉合を適用した2現場の計測結果より,解析の妥当性を検証し,インバート部の早期閉合による地表面沈下の抑制効果を確認した.
ISSN:1880-6074
DOI:10.2208/jscejf.64.227