ベントナイトの膨潤圧・膨潤変形特性に及ぼす温度履歴の影響とその要因

高レベル放射性廃棄物の地層処分において,廃棄物収納容器と周辺岩盤との間を充填する緩衝材には膨潤性を有するベントナイトの利用が有望とされている.一方,高レベル放射性廃棄物は崩壊熱を発生し,その影響により緩衝材として要求される膨潤特性の低下が懸念されている.そこで本研究では,基本的性質の異なる4種類のベントナイトに対し,加熱温度60~130℃,加熱期間28日,120日および365日間の条件で温度履歴を与え,膨潤圧実験と鉛直圧1000kPaおよび500kPa下での膨潤変形実験を行い,温度履歴の影響を実験的に調査した.また,供試体周辺の水溶液の水質分析,メチレンブルー吸着量試験およびX線回折分析を行い...

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Published in土木学会論文集C Vol. 63; no. 3; pp. 731 - 741
Main Authors 村上, 哲, 小峯, 秀雄, 大橋, 良哉, 安原, 一哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2007
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ISSN1880-604X
DOI10.2208/jscejc.63.731

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Summary:高レベル放射性廃棄物の地層処分において,廃棄物収納容器と周辺岩盤との間を充填する緩衝材には膨潤性を有するベントナイトの利用が有望とされている.一方,高レベル放射性廃棄物は崩壊熱を発生し,その影響により緩衝材として要求される膨潤特性の低下が懸念されている.そこで本研究では,基本的性質の異なる4種類のベントナイトに対し,加熱温度60~130℃,加熱期間28日,120日および365日間の条件で温度履歴を与え,膨潤圧実験と鉛直圧1000kPaおよび500kPa下での膨潤変形実験を行い,温度履歴の影響を実験的に調査した.また,供試体周辺の水溶液の水質分析,メチレンブルー吸着量試験およびX線回折分析を行い,膨潤圧・膨潤変形特性への温度履歴の影響メカニズムについて考察した.
ISSN:1880-604X
DOI:10.2208/jscejc.63.731