ランダム比例ワイブル劣化ハザードモデル:大規模情報システムへの適用

本研究では,社会基盤施設を支援する大規模情報システムのアセットマネジメントを目的として,故障の発生確率が時間とともに変動する消耗故障系機器の故障発生過程をワイブル劣化ハザードモデルで表現する.情報システムは多様な機器で構成されている.機器によるハザード率の異質性を考慮するために,ハザード率の異質性を確率変数で表現したランダム比例ワイブル劣化ハザードモデルを提案する.さらに,ハザード率の異質性をガンマ分布で表現するとともに,ハザードモデルに含まれる未知パラメータとハザード率の異質性を推計する方法論を開発する.最後に,高速道路の交通管制情報システムを対象として,実際の故障履歴データから消耗故障系機...

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Published in土木学会論文集F Vol. 64; no. 2; pp. 115 - 129
Main Authors 貝戸, 清之, 山本, 浩司, 小濱, 健吾, 岡田, 貢一, 小林, 潔司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2008
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Summary:本研究では,社会基盤施設を支援する大規模情報システムのアセットマネジメントを目的として,故障の発生確率が時間とともに変動する消耗故障系機器の故障発生過程をワイブル劣化ハザードモデルで表現する.情報システムは多様な機器で構成されている.機器によるハザード率の異質性を考慮するために,ハザード率の異質性を確率変数で表現したランダム比例ワイブル劣化ハザードモデルを提案する.さらに,ハザード率の異質性をガンマ分布で表現するとともに,ハザードモデルに含まれる未知パラメータとハザード率の異質性を推計する方法論を開発する.最後に,高速道路の交通管制情報システムを対象として,実際の故障履歴データから消耗故障系機器の故障発生確率を推計し,本研究で提案した方法論の有効性を実証的に検討する.
ISSN:1880-6074
DOI:10.2208/jscejf.64.115