感染症の流行を起因とした緊急事態宣言下における遠隔授業の研究 理学療法士養成校において得られた実践知から学校が備えるべきことを考案する

〔目的〕本研究は,感染症の流行に伴う緊急事態宣言下の専門学校において,遠隔授業を受講した学生のアンケート結果の分析から遠隔授業の課題を抽出し,緊急事態に備えるべき具体策を得ることを目的とした.〔対象と方法〕理学療法士養成校に在学する,1年生から3年生169名を対象とした調査結果を,KHCorder3を使用して解析し,分析した.〔結果〕遠隔授業の実践から,受講環境,視聴覚状況,授業の内容理解,受講生の身体不調に関する課題の4つを抽出した.〔結語〕課題から,養成校が緊急事態に備えるべき授業に対するレディネスや授業デザイン,授業実践の具体策を見出した.今後は,教員・学生ともにICTの利活用能力を高め...

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Published in理学療法科学 Vol. 36; no. 1; pp. 91 - 99
Main Authors 山下, 喬之, 川元, 大輔, 長津, 秀文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2021
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Summary:〔目的〕本研究は,感染症の流行に伴う緊急事態宣言下の専門学校において,遠隔授業を受講した学生のアンケート結果の分析から遠隔授業の課題を抽出し,緊急事態に備えるべき具体策を得ることを目的とした.〔対象と方法〕理学療法士養成校に在学する,1年生から3年生169名を対象とした調査結果を,KHCorder3を使用して解析し,分析した.〔結果〕遠隔授業の実践から,受講環境,視聴覚状況,授業の内容理解,受講生の身体不調に関する課題の4つを抽出した.〔結語〕課題から,養成校が緊急事態に備えるべき授業に対するレディネスや授業デザイン,授業実践の具体策を見出した.今後は,教員・学生ともにICTの利活用能力を高める必要があり,また,実技を伴う専門科目・実習の在り方等も検討しなければならないことが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.36.91