火災時および火災後におけるスタッドの力学特性

近年,桁下での車両事故や不審火などによって高架橋が火災を受けて損傷した事例が数多く報告されている.鋼・コンクリート合成桁橋が火災を受けた場合,鋼桁とコンクリート床版の損傷のみならず,ずれ止めの損傷状況を把握することも重要となる.そこで,本文では,まず,加熱した状態の供試体に対する静的押抜き試験によって火災時のスタッドの押抜きせん断耐力の低下などを明らかにした.つぎに,火災後のスタッドにおける押抜きせん断耐力,ずれ限界耐力および疲労強度などを把握することを目的として,加熱後,自然冷却した供試体に対して静的および繰返し押抜きせん断試験を実施した.さらに,これらの試験結果とEurocdeの規準値とを...

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Published in土木学会論文集A Vol. 65; no. 2; pp. 384 - 394
Main Authors 今川, 雄亮, 大山, 理, 栗田, 章光
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2009
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ISSN1880-6023
DOI10.2208/jsceja.65.384

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Summary:近年,桁下での車両事故や不審火などによって高架橋が火災を受けて損傷した事例が数多く報告されている.鋼・コンクリート合成桁橋が火災を受けた場合,鋼桁とコンクリート床版の損傷のみならず,ずれ止めの損傷状況を把握することも重要となる.そこで,本文では,まず,加熱した状態の供試体に対する静的押抜き試験によって火災時のスタッドの押抜きせん断耐力の低下などを明らかにした.つぎに,火災後のスタッドにおける押抜きせん断耐力,ずれ限界耐力および疲労強度などを把握することを目的として,加熱後,自然冷却した供試体に対して静的および繰返し押抜きせん断試験を実施した.さらに,これらの試験結果とEurocdeの規準値とを比較することによって火災後のスタッドの安全性に関する検討を行った.
ISSN:1880-6023
DOI:10.2208/jsceja.65.384