高精度CTDセンサーの開発

係留系およびプロファイル計測向けの高精度CTDセンサーを開発した.高精度を実現するために必要な高分解能のセンサー信号処理方式,回路構成を開発し,性能を検証した結果,水温分解能0.0001℃,電導度分解能0.00001 S/mを満たす回路分解能が得られた.センサー素子については,圧力(深度)依存性が小さく,プロファイル計測向けにも適用できる高速応答のサーミスタ・プローブを開発した.また,検定の精度と再現性に優れた白金電極の電導度センサー素子を開発した.開発したCTDセンサーは,センサー検定および実海域での試験(TRITONあるいはm-TRITON buoyでの係留,CTD casting)を繰り...

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Published inJAMSTEC Report of Research and Development Vol. 26; pp. 36 - 53
Main Authors 渡, 健介, 石原, 靖久, 高橋, 幸男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 国立研究開発法人海洋研究開発機構 01.03.2018
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ISSN1880-1153
2186-358X
DOI10.5918/jamstecr.26.36

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Summary:係留系およびプロファイル計測向けの高精度CTDセンサーを開発した.高精度を実現するために必要な高分解能のセンサー信号処理方式,回路構成を開発し,性能を検証した結果,水温分解能0.0001℃,電導度分解能0.00001 S/mを満たす回路分解能が得られた.センサー素子については,圧力(深度)依存性が小さく,プロファイル計測向けにも適用できる高速応答のサーミスタ・プローブを開発した.また,検定の精度と再現性に優れた白金電極の電導度センサー素子を開発した.開発したCTDセンサーは,センサー検定および実海域での試験(TRITONあるいはm-TRITON buoyでの係留,CTD casting)を繰り返し実施して,品質改良を行なってきた.その結果,現在の海洋観測の主要機器であるSBE製(SBE37)と同等の初期精度(水温0.002℃,電導度0.0003 S/m)と長期係留に耐えうる経年特性を実現できた.
ISSN:1880-1153
2186-358X
DOI:10.5918/jamstecr.26.36