歯科撮影の患者被曝線量推定
現在の標準的なX線検査の被曝線量によって, 被曝患者に放射線影響の早期症状が現れることは無い. 同様に発癌を含めても問題はまずあり得ないと思われるが, このような低線量被曝時の健康影響については良くわかっていないのが現状であろう. しかし, X線検査に伴う被曝線量は患者に損害を与える可能性があるとされているので, X線検査の臨床的適応と最適化検討の重要性と共に, 薬剤の服用量と同様にその被曝線量を承知しておく必要がある. これは服用量を定めない薬剤の使用があり得ないことからも, 当然であろう. 英国の放射線規則1)中の「医療被曝に関与する医師・歯科医師などの人々に必須の放射線防護知識」の中には...
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Published in | 歯科放射線 Vol. 37; no. 3; pp. 191 - 202 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会
05.09.1997
日本歯科放射線学会 |
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Summary: | 現在の標準的なX線検査の被曝線量によって, 被曝患者に放射線影響の早期症状が現れることは無い. 同様に発癌を含めても問題はまずあり得ないと思われるが, このような低線量被曝時の健康影響については良くわかっていないのが現状であろう. しかし, X線検査に伴う被曝線量は患者に損害を与える可能性があるとされているので, X線検査の臨床的適応と最適化検討の重要性と共に, 薬剤の服用量と同様にその被曝線量を承知しておく必要がある. これは服用量を定めない薬剤の使用があり得ないことからも, 当然であろう. 英国の放射線規則1)中の「医療被曝に関与する医師・歯科医師などの人々に必須の放射線防護知識」の中には, 「X線検査に伴う患者の被曝線量を知っておかなければならない」と記述されている. 被曝線量は患者の損害(デトリメント)の代わりか, 損害を評価するための指標として利用されているので, 損害に密接に関係する量として表現されるのが望ましい. |
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ISSN: | 0389-9705 2185-6311 |
DOI: | 10.11242/dentalradiology1960.37.191 |