医学生の地域医療実習体験とその必要性の認識

大学の医学部6年生全員を対象に, 地域医療実習での具体的な体験状況とそれらに対する必要性の認識を明らかにすることを目的に, 自記式調査を行った. 地域医療実習での体験に関する質問項目は, Delphi processなどを用いて開発した. 回収率の低い1大学を除く659名 (回収率75%) を解析対象とした.必要性の認識は, 比較対照のために用いた「分娩の見学」以外の全項目で非体験群より体験群が有意に高く, 「患者宅での患者との会話」「他医療機関への患者紹介場面の見学」「外来での看護師の業務見学」「他職種カンファレンスの参加」などの項目で特に大きな差が認められた. 地域医療実習を実施することに...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in医学教育 Vol. 36; no. 1; pp. 47 - 54
Main Authors 大滝, 純司, 中村, 好一, 三瀬, 順一, 梶井, 英治, 岡山, 雅信, 高屋敷, 明由美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医学教育学会 2005
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0386-9644
2185-0453
DOI10.11307/mededjapan1970.36.47

Cover

More Information
Summary:大学の医学部6年生全員を対象に, 地域医療実習での具体的な体験状況とそれらに対する必要性の認識を明らかにすることを目的に, 自記式調査を行った. 地域医療実習での体験に関する質問項目は, Delphi processなどを用いて開発した. 回収率の低い1大学を除く659名 (回収率75%) を解析対象とした.必要性の認識は, 比較対照のために用いた「分娩の見学」以外の全項目で非体験群より体験群が有意に高く, 「患者宅での患者との会話」「他医療機関への患者紹介場面の見学」「外来での看護師の業務見学」「他職種カンファレンスの参加」などの項目で特に大きな差が認められた. 地域医療実習を実施することにより医学生がその意義を見出す可能性が示唆された.
ISSN:0386-9644
2185-0453
DOI:10.11307/mededjapan1970.36.47