3.多発性内分泌腺腫症

多発性内分泌腺腫症の部分症として膵神経内分泌腫瘍が発生する.ガストリノーマ,非機能性腫瘍,インスリノーマが多い.膵神経内分泌腫瘍に関連したホルモン症状がある場合には,下垂体腫瘍と副甲状腺機能のスクリーニングが必要である.ガストリノーマは十二指腸にできることが多く,多発でそれぞれの腫瘍は小さい,また膵に非機能性腫瘍を伴っていることが多いため責任病変の診断には注意が必要である.多発性内分泌腺腫症に伴う膵神経内分泌腫瘍は切除によって症状の寛解と良好な生命予後が得られるので,切除を中心とした治療計画を立てることが望ましい....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 101; no. 1; pp. 116 - 119
Main Author 土井, 隆一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2012
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Summary:多発性内分泌腺腫症の部分症として膵神経内分泌腫瘍が発生する.ガストリノーマ,非機能性腫瘍,インスリノーマが多い.膵神経内分泌腫瘍に関連したホルモン症状がある場合には,下垂体腫瘍と副甲状腺機能のスクリーニングが必要である.ガストリノーマは十二指腸にできることが多く,多発でそれぞれの腫瘍は小さい,また膵に非機能性腫瘍を伴っていることが多いため責任病変の診断には注意が必要である.多発性内分泌腺腫症に伴う膵神経内分泌腫瘍は切除によって症状の寛解と良好な生命予後が得られるので,切除を中心とした治療計画を立てることが望ましい.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.101.116