犬の四肢軟部組織肉腫に対する術後低分割放射線治療:14頭の回顧的研究

犬の四肢軟部組織肉腫14症例に対して術後低分割放射線治療を行い、治療成績や放射線障害について回顧的研究を行った。再発率は7.1%、放射線障害は85.7%で何らかの障害が認められたが、現在まで重篤な障害は認められず、再発に対する影響もなかった。一、二および三年生存率はそれぞれ100、92.9および66.7%あった。また一、二および三年腫瘍コントロール率はそれぞれ85.7、71.4、57.1%であった。以上のことから、犬の四肢の軟部組織肉腫に対する術後低分割放射線治療は従来の根治目的の放射線治療スケジュールと比較して治療効果に大きな差はなく、麻酔のリスクや動物への負担、オーナーへの負担を軽減する上...

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Published in日本獣医がん学会雑誌 Vol. 3; no. 2; pp. 13 - 19
Main Authors 藤田, 道郎, 大内, 詠子, 越智, 直子, 張替, 康隆, 保田, 大治, 谷口, 明子, 長谷川, 大輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本獣医がん学会 2012
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Summary:犬の四肢軟部組織肉腫14症例に対して術後低分割放射線治療を行い、治療成績や放射線障害について回顧的研究を行った。再発率は7.1%、放射線障害は85.7%で何らかの障害が認められたが、現在まで重篤な障害は認められず、再発に対する影響もなかった。一、二および三年生存率はそれぞれ100、92.9および66.7%あった。また一、二および三年腫瘍コントロール率はそれぞれ85.7、71.4、57.1%であった。以上のことから、犬の四肢の軟部組織肉腫に対する術後低分割放射線治療は従来の根治目的の放射線治療スケジュールと比較して治療効果に大きな差はなく、麻酔のリスクや動物への負担、オーナーへの負担を軽減する上で有用な照射方法の1つと考えられた。
ISSN:1884-3344
1884-3352
DOI:10.12951/jvcs.2012-004