病棟勤務等から訪問看護業務に移行した看護師が感じる戸惑いや困難 1 年間の変化

「要旨」本研究は, 病棟勤務から訪問看護業務に移行した直後の看護師の戸惑いと困難の経時的変化を明らかにすることを目的とした. 訪問看護業務に移行した看護師2人に対して, 3カ月後, 6カ月後, 9カ月後, 12カ月後の計4回, 半構成的インタビューを実施し, 質的記述的に分析した. その結果, 3カ月目には【病棟にはある材料や薬剤が無い】など, 主に環境の変化によるものが抽出されたが, それらは早期に解決されていた. 6カ月以降は, 【緊急対応の携帯電話を持つことの負担】【訪問やケアを拒否されることのつらさ】【家族から受けるピリピリした雰囲気がつらい】等が抽出された. 業務の拡大や新たな利用者...

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Published in伝統医療看護連携研究 Vol. 3; no. 2; pp. 64 - 72
Main Authors 大桐, 四季子, 鈴木, 博美, 平尾, 由美子, 佐藤, 富子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本伝統医療看護連携学会 31.03.2022
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ISSN2435-5356
2435-6395
DOI10.34511/jstn.3.2_64

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Summary:「要旨」本研究は, 病棟勤務から訪問看護業務に移行した直後の看護師の戸惑いと困難の経時的変化を明らかにすることを目的とした. 訪問看護業務に移行した看護師2人に対して, 3カ月後, 6カ月後, 9カ月後, 12カ月後の計4回, 半構成的インタビューを実施し, 質的記述的に分析した. その結果, 3カ月目には【病棟にはある材料や薬剤が無い】など, 主に環境の変化によるものが抽出されたが, それらは早期に解決されていた. 6カ月以降は, 【緊急対応の携帯電話を持つことの負担】【訪問やケアを拒否されることのつらさ】【家族から受けるピリピリした雰囲気がつらい】等が抽出された. 業務の拡大や新たな利用者との出会いにより内容は変化していたが, その都度先輩や上司に相談しながら解決していた. 病棟とは異なる訪問看護の特徴ややりがいを見いだすことができており, これらは以前に病棟看護師経験がある者の強みであると考えられた.
ISSN:2435-5356
2435-6395
DOI:10.34511/jstn.3.2_64