食中毒原因食品推定ソフトウェアの開発と応用

聞き取り調査結果を入力すると食中毒原因食品を統計学的に推定できるパソコン用ソフトウェアを開発した. 使用者はデータを入力するだけで, 原因食品の推定結果を得ることができる.解析にはx2検定, Fisher検定およびt-検定を組み合わせて用いたため, 種々の状況のマスターテーブルの解析が可能となった.実際の食中毒事例に応用した結果, 統計的な知識がなくても迅速に省力的に原因食品を推定できることがわかった.この推定結果に食品の検査成績や他の疫学的調査結果を合わせて考察することにより原因食品を特定することが可能であった.本ソフトウェアを利用することにより, 迅速かつ的確に原因食品の推定が行なわれ,...

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Published in日本食品微生物学会雑誌 Vol. 12; no. 3; pp. 173 - 179
Main Authors 塩沢, 寛治, 和田, 正道
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本食品微生物学会 20.12.1995
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ISSN1340-8267
1882-5982
DOI10.5803/jsfm.12.173

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Summary:聞き取り調査結果を入力すると食中毒原因食品を統計学的に推定できるパソコン用ソフトウェアを開発した. 使用者はデータを入力するだけで, 原因食品の推定結果を得ることができる.解析にはx2検定, Fisher検定およびt-検定を組み合わせて用いたため, 種々の状況のマスターテーブルの解析が可能となった.実際の食中毒事例に応用した結果, 統計的な知識がなくても迅速に省力的に原因食品を推定できることがわかった.この推定結果に食品の検査成績や他の疫学的調査結果を合わせて考察することにより原因食品を特定することが可能であった.本ソフトウェアを利用することにより, 迅速かつ的確に原因食品の推定が行なわれ, 早い段階での行政対応が可能になると考えられる.
ISSN:1340-8267
1882-5982
DOI:10.5803/jsfm.12.173