浦潮斯徳米國赤十字社病院及米國軍隊ニ於ケル腦脊髄膜炎菌及「インフルエンザ」菌携帯者調査成績

• Published in: 実験医学雑誌 Vol. 3; no. 1; pp. 47 - 58
• Main Authors: 吉澤, 惟雄, 久保, 龜太郎
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本細菌学会 1919
• ISSN: 1883-6976
• DOI: 10.3412/jsb1917.3.1_47

余等ガ浦潮斯徳ニ於テ一名ノ腦脊髓膜炎患者ニ接觸セル米國赤十字病院醫員及ビ看護婦竝ニ其所屬部隊ナル米國兵ニ就テ其鼻咽腔ノ細菌學的檢査ヲ行ヒタル結果ニヨレバ二百十四名中腦膜炎菌保菌者四十二名 (一九・六%) アリ又當時浦潮斯徳附近ニ於テハ流行性感冒猖獗ヲ極メ余等ノ檢査セル人員モ概子之ヲ經過セリト稱スルガ故ニ同一材料ニ就テパァイフェル氏「インフルエンザ」菌ノ檢出ヲ試ミタルニ百九十四名 (第九五ヨリ一一四迄ハ多忙ノタメ檢査セズ) 中該菌保菌者三十名 (一五・五%弱) ナリ。 尚腦膜炎菌檢査ニ關シ特記ス可キハ四名 (第一七四、一八四、二一二、二一四、) ニ於テハ凝集反應陽性ナルニ反糖類分解作用全ク存在セズ他ノ五名 (第一一八、一二四、一九七、二〇八、二〇九) ニ於テハ反之凝集反應陰性ナルニ拘ラズ糖類分解作用ハ著明ナリキ此五菌種ハ腦膜炎菌トハ断定セザリシモ類似菌トシテ處置セリ。