静置通気型反応器を用いた生物系廃棄物の好気微生物反応による乾燥のシミュレーション

生物系廃棄物の多くは水分を多く含むが乾燥させれば燃料として利用できる程度の発熱量をもち,効率よく乾燥させれば燃料化できる可能性がある。一方,生物系廃棄物の資源化方法の一つとして好気微生物反応を利用したコンポスト化がある。この反応では反応熱による材料の昇温と好気条件を維持するために行われる通気によって乾燥が進む。これをうまく活用すれば効率よい乾燥を行えると考えられる。しかし,この反応はさまざまな環境・操作因子が関連する複雑な反応なため,最適な運転管理条件を見いだすのが容易ではない。実験だけでなくシミュレーションを活用できれば最適運転条件の検討に役立つ。本研究では,静置通気型反応器を用いた場合の生...

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Published in廃棄物資源循環学会論文誌 Vol. 29; pp. 72 - 79
Main Authors 金子, 栄廣, 伊藤, 浩二郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 廃棄物資源循環学会 2018
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Summary:生物系廃棄物の多くは水分を多く含むが乾燥させれば燃料として利用できる程度の発熱量をもち,効率よく乾燥させれば燃料化できる可能性がある。一方,生物系廃棄物の資源化方法の一つとして好気微生物反応を利用したコンポスト化がある。この反応では反応熱による材料の昇温と好気条件を維持するために行われる通気によって乾燥が進む。これをうまく活用すれば効率よい乾燥を行えると考えられる。しかし,この反応はさまざまな環境・操作因子が関連する複雑な反応なため,最適な運転管理条件を見いだすのが容易ではない。実験だけでなくシミュレーションを活用できれば最適運転条件の検討に役立つ。本研究では,静置通気型反応器を用いた場合の生物系廃棄物乾燥のシミュレーションプログラムを作成した。また,乾燥実験結果を行い,実験結果とシミュレーション結果を比較してシミュレーションの妥当性について考察した。
ISSN:1883-5856
1883-5899
DOI:10.3985/jjsmcwm.29.72