5.腫瘍内科と緩和医療の接点

緩和医療は,普段がん診療に携わっている医師ですら,終末期の患者に行うものと誤解をしていることが少なくない.また,中途半端な病状説明のため,患者はなぜ痛みなどつらい症状で苦しまなければならないかが理解できず,先行きに対する不安も重なって症状を増強させている場合もある.腫瘍内科と緩和医療は相対するものではなく,相補的に患者に関わってはじめて治療・療養の質が向上することをがん診療医は認識する必要がある....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 98; no. 8; pp. 1952 - 1958
Main Author 奈良林, 至
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2009
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Summary:緩和医療は,普段がん診療に携わっている医師ですら,終末期の患者に行うものと誤解をしていることが少なくない.また,中途半端な病状説明のため,患者はなぜ痛みなどつらい症状で苦しまなければならないかが理解できず,先行きに対する不安も重なって症状を増強させている場合もある.腫瘍内科と緩和医療は相対するものではなく,相補的に患者に関わってはじめて治療・療養の質が向上することをがん診療医は認識する必要がある.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.98.1952