ライフスタイル要因からみた無症候性脳梗塞の成因 脳ドック受診者を対象とした検討

1. はじめに 近年本邦では脳ドック検診の普及により無症候性脳梗塞(Asymptomatic Cerebral Infarction, 以下ACI)が高頻度に検出されるようになり, その率は全国で20.4%と報告されている1). 今回, 加齢的影響を少なくするため, 中年齢層の脳ドック受診者を対象に, ACIとライフスタイル要因との関連性を検討した. 2. 対象と方法 平成7年1月から平成10年7月までの間に, 当検診センターで脳ドックを受けた者は170名であった. この中で45歳以上, 65歳未満の99名(平均年齢57.6+4.9歳, 男性61名, 女性38名)を検討対象とした. このうち1...

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Published in日本未病システム学会雑誌 Vol. 5; no. 1; pp. 66 - 69
Main Authors 池田, 義雄, 豊原, 敬三, 栗栖, 敦子, 佐々木, 温子, 和田, 高士, 大野, 誠, 福元, 耕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本未病システム学会 1999
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ISSN1347-5541
2185-2162
DOI10.11288/mibyou1998.5.66

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Summary:1. はじめに 近年本邦では脳ドック検診の普及により無症候性脳梗塞(Asymptomatic Cerebral Infarction, 以下ACI)が高頻度に検出されるようになり, その率は全国で20.4%と報告されている1). 今回, 加齢的影響を少なくするため, 中年齢層の脳ドック受診者を対象に, ACIとライフスタイル要因との関連性を検討した. 2. 対象と方法 平成7年1月から平成10年7月までの間に, 当検診センターで脳ドックを受けた者は170名であった. この中で45歳以上, 65歳未満の99名(平均年齢57.6+4.9歳, 男性61名, 女性38名)を検討対象とした. このうち19例(19.2%)にACIを検出した. ACIの診断は, 厚生省の無症候性脳血管障害研究班の基準により行った. 頭部MRIは, Siemens社製のMagnetom Expert 1.0テスラを使用し, スライス厚5mmで, T1, T2, プロトン強調画像を撮像した. 身体計測には, タニタのTBF-101を用いBody Mass Index(BMI)と体脂肪率を測定した. ライフスタイル要因の検討項目としては, 以下のものを調査した.
ISSN:1347-5541
2185-2162
DOI:10.11288/mibyou1998.5.66