II.各論:慢性心不全の治療薬 6.ベルイシグアト
直接的に可溶性グアニル酸シクラーゼ(soluble guanylate cyclase:sGC)を活性化させるsGC刺激薬であるベルイシグアトはNO-sGC-cGMP(nitric oxide-sGC-cyclic guanosine monophosphate)系を標的とする新規慢性心不全治療薬である.第III相臨床試験において主要評価項目である心血管死または心不全入院の複合エンドポイントの発現を有意に減少させた.一方,リスク軽減比が小さい等,予後改善効果について慎重な見方もある.今後,導入に適したタイミングや患者像等について使用経験の蓄積とさらなる検討が期待される....
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Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 111; no. 2; pp. 255 - 262 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
10.02.2022
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Subjects | |
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ISSN | 0021-5384 1883-2083 |
DOI | 10.2169/naika.111.255 |
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Summary: | 直接的に可溶性グアニル酸シクラーゼ(soluble guanylate cyclase:sGC)を活性化させるsGC刺激薬であるベルイシグアトはNO-sGC-cGMP(nitric oxide-sGC-cyclic guanosine monophosphate)系を標的とする新規慢性心不全治療薬である.第III相臨床試験において主要評価項目である心血管死または心不全入院の複合エンドポイントの発現を有意に減少させた.一方,リスク軽減比が小さい等,予後改善効果について慎重な見方もある.今後,導入に適したタイミングや患者像等について使用経験の蓄積とさらなる検討が期待される. |
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ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.111.255 |