AM-715の嫌気性菌に対する抗菌作用について

新しく開発された合成抗菌剤AM-715について, nalidixic acid, pipemidic acidを比較薬剤として嫌気性菌に対するin vitroにおける抗菌作用を検討した。 1) 本剤は嫌気性の球菌に対し, 0.78~25μg/ml, 無芽胞グラム陽性桿菌に対し1.56~6.25μg/ml, Clostridiaに対し3.13~25μg/mlの抗菌スペクトラムを示した。無芽胞グラム陰性桿菌は本剤に対し, 耐性を示す菌株が多かった。 2) 本剤はPPA, NAに比しすぐれた抗菌力を示した。 3) 本剤のMICに及ぼす諸因子の影響を検討した。接種菌量の影響は顕著でなく, 培地pHによ...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 29; no. Supplement4; pp. 45 - 48
Main Authors 江崎, 孝行, 山田, 寿, 後藤, 加寿美, 鈴木, 祥一郎, 甲畑, 俊郎, 丸井, 利軌
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1981
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ISSN0009-3165
1884-5894
DOI10.11250/chemotherapy1953.29.Supplement4_45

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Summary:新しく開発された合成抗菌剤AM-715について, nalidixic acid, pipemidic acidを比較薬剤として嫌気性菌に対するin vitroにおける抗菌作用を検討した。 1) 本剤は嫌気性の球菌に対し, 0.78~25μg/ml, 無芽胞グラム陽性桿菌に対し1.56~6.25μg/ml, Clostridiaに対し3.13~25μg/mlの抗菌スペクトラムを示した。無芽胞グラム陰性桿菌は本剤に対し, 耐性を示す菌株が多かった。 2) 本剤はPPA, NAに比しすぐれた抗菌力を示した。 3) 本剤のMICに及ぼす諸因子の影響を検討した。接種菌量の影響は顕著でなく, 培地pHにより, 酸性域でMICは高く, アルカリ性域でMICは低くなる傾向がみられた。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.29.Supplement4_45