Masimo社製アコースティック呼吸数モニタリング装置Rad-87TMを用いた全身麻酔後の呼吸数モニタリングの導入

術後は鎮痛薬や鎮静薬などの残存麻酔薬の影響により低酸素血症や呼吸抑制をきたしやすい状況にある．当院では呼吸抑制の早期検出を目的に呼吸数モニタリング装置（Rad-87）を導入し，全身麻酔後8時間での呼吸抑制（120秒間継続して8回/分以下）と低酸素血症（SpO2≦90％）の発生率について調査した．Rad-87を術後8時間装着した806例中742例（92％）でモニタリングが可能であった．742例中，呼吸抑制は24例（3.2％），低酸素血症は207例（27.9％）で発生していた．Rad-87の装着により，術後の呼吸状態の把握が可能で，さらなる安全対策の検討に使用できる可能性が示唆された．...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 34; no. 7; pp. 848 - 853
Main Authors 川西, 秀明, 松成, 泰典, 惠川, 淳二, 塩田, 隆, 古家, 仁, 川口, 昌彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2014
Subjects
Rad-87
アコースティック呼吸数モニタリング
低酸素血症
術後呼吸抑制
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Summary:術後は鎮痛薬や鎮静薬などの残存麻酔薬の影響により低酸素血症や呼吸抑制をきたしやすい状況にある．当院では呼吸抑制の早期検出を目的に呼吸数モニタリング装置（Rad-87）を導入し，全身麻酔後8時間での呼吸抑制（120秒間継続して8回/分以下）と低酸素血症（SpO2≦90％）の発生率について調査した．Rad-87を術後8時間装着した806例中742例（92％）でモニタリングが可能であった．742例中，呼吸抑制は24例（3.2％），低酸素血症は207例（27.9％）で発生していた．Rad-87の装着により，術後の呼吸状態の把握が可能で，さらなる安全対策の検討に使用できる可能性が示唆された．
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.34.848