Degloving techniqueを用いた頭蓋底手術 顔面に皮膚切開を加えない一塊切除術式

• Published in: 日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 96; no. 9; pp. 1447 - 1456,1575
• Main Authors: 小池, 聰之, 青地, 克也, 西岡, 信二, 行木, 英生, 西川, 邦男
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.09.1993; 日本耳鼻咽喉科学会
• Subjects: アプローチ方法一塊切除; 頭蓋底再建; 頭蓋底手術
• ISSN: 0030-6622; 1883-0854
• DOI: 10.3950/jibiinkoka.96.1447

頭蓋底手術は, 頭蓋底に浸潤した頭頸部進行癌症例に対して, 癌の一塊切除と, 治療成績の向上を目標としている. しかし, 頭蓋顔面は体の露出部であるため, 手術創痕を極力少なく, 可能ならば, 顔面に皮膚切開を加えずに手術を行う美容的配慮も必要となる. 頭蓋底手術に必要な冠状頭皮切開に歯齦切開と眼瞼結膜切開を併用すれば, 顔面皮膚を頭蓋顔面骨より剥離することが可能であり, 従来の拡大上顎全摘術や頭蓋底手術を行うことができる. 今回, 我々は, このdegloving techniqueを用いて, 顔面に皮膚切開を加えることなく頭蓋底手術を行い, 癌の一塊切除を行い得たので, その術式を紹介する.