LED可視光通信用送受信回路の非線形歪補償法

本論文では,OFDM信号を用いたLED可視光無線通信において,受信電力を増大させるためLEDを飽和領域で用いた場合に発生する非線形歪をプリディストーションとピーク電力低減を組合せた手法で線形化する新たな非線形歪補償法を提案する.提案手法により,可視光通信用LEDへの入力電力増大を抑えながら非線形歪補償が可能となる.この手法による受信特性改善効果を計算機シミュレーションと信号伝送実験により評価する.シミュレーション結果からLED回路の飽和入力電力までの非線形性を線形化できることを明らかにした.また,実験結果から通信距離を1mとした場合,LEDの線形領域を拡大でき受信信号のSNRを2.5dB改善で...

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Published in映像情報メディア学会誌 Vol. 71; no. 2; pp. J80 - J86
Main Authors 古野, 辰男, 冨里, 繁, 近森, 太洋, 小田, 恭弘, 熊谷, 貴明, 田野, 哲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 映像情報メディア学会 2017
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ISSN1342-6907
1881-6908
DOI10.3169/itej.71.J80

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Summary:本論文では,OFDM信号を用いたLED可視光無線通信において,受信電力を増大させるためLEDを飽和領域で用いた場合に発生する非線形歪をプリディストーションとピーク電力低減を組合せた手法で線形化する新たな非線形歪補償法を提案する.提案手法により,可視光通信用LEDへの入力電力増大を抑えながら非線形歪補償が可能となる.この手法による受信特性改善効果を計算機シミュレーションと信号伝送実験により評価する.シミュレーション結果からLED回路の飽和入力電力までの非線形性を線形化できることを明らかにした.また,実験結果から通信距離を1mとした場合,LEDの線形領域を拡大でき受信信号のSNRを2.5dB改善できることを確認した.
ISSN:1342-6907
1881-6908
DOI:10.3169/itej.71.J80