イラン産人工フラクチャーコアを使ったミシブル置換効果の実験的検証

イラン国のAsmariコアにフラクチャーを人工的に造ってミシブル置換実験を行い,重力押し条件下での回収率に与える影響を検討した。実験はフラクチャーがあるコアとフラクチャーがないコアの二つに対して行い,直径0.0381 mのものを垂直に設置して行った。原油(被置換流体)として軽油を用い,置換流体としてはヘプタンを用いた。フラクチャーや置換速度,またマトリックスとフラクチャー間の物質移動などが油回収率に与える影響について検討した。実験の結果,置換速度が臨界速度以下の場合においては,置換流体のうちのかなりの部分がフラクチャーからマトリックス内に浸入し,またマトリックス内にある油のかなりの部分が,マト...

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Published inJournal of the Japan Petroleum Institute Vol. 47; no. 1; pp. 54 - 58
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 公益社団法人 石油学会 2004
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Summary:イラン国のAsmariコアにフラクチャーを人工的に造ってミシブル置換実験を行い,重力押し条件下での回収率に与える影響を検討した。実験はフラクチャーがあるコアとフラクチャーがないコアの二つに対して行い,直径0.0381 mのものを垂直に設置して行った。原油(被置換流体)として軽油を用い,置換流体としてはヘプタンを用いた。フラクチャーや置換速度,またマトリックスとフラクチャー間の物質移動などが油回収率に与える影響について検討した。実験の結果,置換速度が臨界速度以下の場合においては,置換流体のうちのかなりの部分がフラクチャーからマトリックス内に浸入し,またマトリックス内にある油のかなりの部分が,マトリックス内からフラクチャーへ浸出することを確認した。これらのことから,置換速度が臨界速度以下である場合,フラクチャーのある貯留岩に対してはミシブル攻法が非常に効果的であることがわかった。
ISSN:1346-8804
1349-273X
DOI:10.1627/jpi.47.54