知的障害者とその家族をメンバーとするダンスグループの活動に関する質的研究

本研究は,2000年4月に結成され,現在も活動を続けている知的障害者(n=8)とその家族をメンバーとするダンスグループの母親(n=8)を対象として,活動の長期継続の要因,意識,メンバーへの影響等を明らかにするために,半構造化インタビューを行った。その結果,1.グループの活動が子どものコミュニケーションの好機であると母親が思っている。2.母親,知的障害の子どもが共にダンスの特性を味わっている。3.練習日の子どもの日常生活が活発になる傾向がある。4.子どもが活動に夢中になっていることを印象深いと母親は感じている。5.母親はダンスを行うことに生きがいを感じると共に,グループの活動や運営を通じて自身の...

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Published in日本女子体育連盟学術研究 Vol. 30; pp. 29 - 41
Main Author 伊藤, 美智子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本女子体育連盟 2014
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ISSN1882-0980
2185-3401
DOI10.11206/japew.30.29

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Summary:本研究は,2000年4月に結成され,現在も活動を続けている知的障害者(n=8)とその家族をメンバーとするダンスグループの母親(n=8)を対象として,活動の長期継続の要因,意識,メンバーへの影響等を明らかにするために,半構造化インタビューを行った。その結果,1.グループの活動が子どものコミュニケーションの好機であると母親が思っている。2.母親,知的障害の子どもが共にダンスの特性を味わっている。3.練習日の子どもの日常生活が活発になる傾向がある。4.子どもが活動に夢中になっていることを印象深いと母親は感じている。5.母親はダンスを行うことに生きがいを感じると共に,グループの活動や運営を通じて自身の変化や仲間とのつながりを強く感じており,レジリエンスに繋がっているものと推察される。6.子どもが知的障害者であったことが母子の身体活動促進につながっていることが明らかとなった。
ISSN:1882-0980
2185-3401
DOI:10.11206/japew.30.29