北海道における胃癌手術症例の臨床的研究

• Published in: 日本農村医学会雑誌 Vol. 40; no. 5; pp. 1019 - 1029
• Main Authors: 長谷川, 紀光, 須賀, 俊博, 村島, 義男, 宮内, 甫, 八百, 坂透, 東, 常視
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本農村医学会 01.01.1992
• Subjects: 胃癌健診; 胃癌手術症例; 胃癌治療成績
• ISSN: 0468-2513; 1349-7421
• DOI: 10.2185/jjrm.40.1019

160万の人口を有する札幌市の医療環境は, 大学附属病院2, 国立病院3, 市立病院1, 他の公的病院8, という病院過密地域である。当院の患者は, 札幌市内のほか, 北海道各地より来院する。また, 当院外科手術患者は, 当院消化器科および内科からの紹介のほか, 札幌市内および他市町村医療機関からの紹介である。 昭和53年1月より62年12月までの10年間における, 当院外科の胃癌手術症例は1839例で, 切除率は96.9%である。治癒切除率は, 対手術80.2%で, 早期癌が54.3%を占める。手術死亡率は, 手術死0.3%, 切除死0.8%である。進行癌切除例の5年生存率は53.9%で, 進行癌治癒切除例の5年生存率は74.2%である。