保育所における0.1.2歳児クラスの身体活動環境評価に関する研究 ~心地よく身体を動かすための保育環境整備を意図して

近年,乳児保育の重要性が叫ばれているが,賃金体系や労働条件などの課題からくる保育者不足は深刻な問題であり,乳児保育の量的拡大の裏で乳児ならではの発達理解ができる保育者の専門性の向上が喫緊の課題である。本研究では歩行が確立し身体活動による神経系の爆発的な発達や自我の芽生えが著しい0~2歳児クラスを対象に,乳児の身体活動を促すためのルーブリック型保育環境評価ツールを開発し,評価ツールと乳児の身体活動量の関連について検討を行なった。その結果,保育所内で取り組める乳児に必要な身体活動環境として抽出された26のラベルを中目標とし,そこから7つの大目標が生成された。さらに大目標の行為の主体ごとに【子ども主...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in人間科学 Vol. 5; pp. 1 - 13
Main Author 田中, 沙織
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州産業大学 人間科学会 2023
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN2434-4753
DOI10.32223/hsksu.5.0_1

Cover

More Information
Summary:近年,乳児保育の重要性が叫ばれているが,賃金体系や労働条件などの課題からくる保育者不足は深刻な問題であり,乳児保育の量的拡大の裏で乳児ならではの発達理解ができる保育者の専門性の向上が喫緊の課題である。本研究では歩行が確立し身体活動による神経系の爆発的な発達や自我の芽生えが著しい0~2歳児クラスを対象に,乳児の身体活動を促すためのルーブリック型保育環境評価ツールを開発し,評価ツールと乳児の身体活動量の関連について検討を行なった。その結果,保育所内で取り組める乳児に必要な身体活動環境として抽出された26のラベルを中目標とし,そこから7つの大目標が生成された。さらに大目標の行為の主体ごとに【子ども主体】と【保育者主体】の2つに編成した。これらと乳児の身体活動量との相関を検討した結果,8項目との相関が確認された。
ISSN:2434-4753
DOI:10.32223/hsksu.5.0_1