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ラット糖尿病性肝傷害に対する灸療法の効果の研究-特にその超微形態学的、形態計測的研究を中心に
ラットにストレプトゾトシン (STZ) を投与して糖尿病性肝臓傷害を惹起せしめるとともに、これに灸療法を施して、その治療効果を形態学的に証明するため、本実験を計画した。特に、電子顕微鏡で撮影した肝臓組織の写真について画像計測を行い、肝細胞内のグリコーゲン野及びグリコーゲン顆粒の消長及び、脂肪滴と二次ライソゾームの消長を統計学的に解析した。その結果、第1群の対照群に比べ、第2群のSTZ肝臓傷害群では、肝細胞のグリコーゲン野及びグリコーゲン顆粒が極度に減少し、また逆に、脂肪滴と二次ライソゾームは肝細胞の傷害によって増量したのに反し、第3・4群の灸治療群においては、細胞傷害が改善され、その結果、グリ...
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Published in | 全日本鍼灸学会雑誌 Vol. 50; no. 4; pp. 659 - 672 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 全日本鍼灸学会
01.11.2000
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0285-9955 1882-661X |
DOI | 10.3777/jjsam.50.4_659 |
Cover
Summary: | ラットにストレプトゾトシン (STZ) を投与して糖尿病性肝臓傷害を惹起せしめるとともに、これに灸療法を施して、その治療効果を形態学的に証明するため、本実験を計画した。特に、電子顕微鏡で撮影した肝臓組織の写真について画像計測を行い、肝細胞内のグリコーゲン野及びグリコーゲン顆粒の消長及び、脂肪滴と二次ライソゾームの消長を統計学的に解析した。その結果、第1群の対照群に比べ、第2群のSTZ肝臓傷害群では、肝細胞のグリコーゲン野及びグリコーゲン顆粒が極度に減少し、また逆に、脂肪滴と二次ライソゾームは肝細胞の傷害によって増量したのに反し、第3・4群の灸治療群においては、細胞傷害が改善され、その結果、グリコーゲン野及びグリコーゲン顆粒は増量し、反面、脂肪滴と二次ライソゾームは減少ないし消失した。すなわち、施灸がSTZによる糖尿病性肝臓傷害に対して修復効果のあることが、超微形態学的、形態計測的に証明された。 |
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ISSN: | 0285-9955 1882-661X |
DOI: | 10.3777/jjsam.50.4_659 |