新潟県に適するオオムギの全量基肥施用法の探索

新潟県オオムギに適した全量基肥肥料の開発を目指し,肥効調節型肥料のオオムギに対する影響を調査し,その結果をもとに配合した全量基肥肥料の効果を確認した. 40日タイプの肥効調節型肥料は,穂数が確保でき,一定の品質が得られ,施肥作業の省力化に効果的であると考えられた.しかし基肥だけの施用では千粒重の確保が難しく,越冬後以降も肥効が発現する肥効調節型肥料も必要であると思われた. 40日タイプ肥効調節型肥料を主とし,積雪前の茎数確保を重視した配合割合の新たな全量基肥肥料で,慣行施肥体系並以上に収量を確保できた.しかし千粒重が低くなり,また硝子率が高めとなる傾向が見られたので,使用法や配合割合等のさらな...

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Published in北陸作物学会報 Vol. 47; pp. 87 - 90
Main Authors 藤田, 与一, 服部, 誠, 佐藤, 徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北陸作物・育種学会 2012
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Summary:新潟県オオムギに適した全量基肥肥料の開発を目指し,肥効調節型肥料のオオムギに対する影響を調査し,その結果をもとに配合した全量基肥肥料の効果を確認した. 40日タイプの肥効調節型肥料は,穂数が確保でき,一定の品質が得られ,施肥作業の省力化に効果的であると考えられた.しかし基肥だけの施用では千粒重の確保が難しく,越冬後以降も肥効が発現する肥効調節型肥料も必要であると思われた. 40日タイプ肥効調節型肥料を主とし,積雪前の茎数確保を重視した配合割合の新たな全量基肥肥料で,慣行施肥体系並以上に収量を確保できた.しかし千粒重が低くなり,また硝子率が高めとなる傾向が見られたので,使用法や配合割合等のさらなる検討が必要である.
ISSN:0388-8061
2189-7417
DOI:10.19016/hokurikucs.47.0_87