EVAR後の遠隔期エンドテンション経過観察中に破裂した腹部大動脈瘤の1例

症例は67歳,男性.3年半前に腹部大動脈瘤切迫破裂で腹部大動脈ステントグラフト内挿術(EVAR)を施行,術後2年頃より瘤の増大を認めた.瘤内への造影剤の流入(エンドリーク)を認めなかったがその後も瘤は増大(エンドテンション)し,術後3年には2cmほど瘤が増大し開腹手術の方針としたが,待機中にステントグラフト脚移動により腹部大動脈瘤が破裂しショック状態となり当院に搬送された.緊急で腸骨動脈ステントグラフト内挿術を施行して救命した.今回,EVAR後遠隔期エンドテンション経過観察中に瘤が破裂し救命した1手術例を経験したため報告する....

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Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 79; no. 7; pp. 1403 - 1407
Main Authors 佐藤, 裕喜, 中澤, 聡, 佐藤, 大樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2018
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.79.1403

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Summary:症例は67歳,男性.3年半前に腹部大動脈瘤切迫破裂で腹部大動脈ステントグラフト内挿術(EVAR)を施行,術後2年頃より瘤の増大を認めた.瘤内への造影剤の流入(エンドリーク)を認めなかったがその後も瘤は増大(エンドテンション)し,術後3年には2cmほど瘤が増大し開腹手術の方針としたが,待機中にステントグラフト脚移動により腹部大動脈瘤が破裂しショック状態となり当院に搬送された.緊急で腸骨動脈ステントグラフト内挿術を施行して救命した.今回,EVAR後遠隔期エンドテンション経過観察中に瘤が破裂し救命した1手術例を経験したため報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.79.1403