GPS座標情報を利用した落石予防施設の効率的な維持点検手法の提案

本論文は,携帯GPS装置を用いた落石予防施設の模擬点検結果から,落石予防施設の効率的な維持点検手法を提案するものである。模擬点検は,全10箇所のロープネット工施設を対象に実施し,施設の位置情報として地形図のみを与えたA班と,地形図に加えGPS座標情報を与えたB班の2班を用意し,現場到達時間を比較した。この結果,B班の合計時間がA班と比較して42%短くなり,GPS座標情報によって維持点検作業を効率的に実施可能であることがわかった。 施設の位置情報としてGPS座標情報等を盛り込んだGISを構築することにより,点検データの一元管理,最新の地形図利用,アクセスルート等の情報共有が可能となる。また,今後...

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Published in地盤工学ジャーナル Vol. 4; no. 2; pp. 215 - 224
Main Authors 藤田, 雅也, 沢田, 和秀, 八嶋, 厚, 新井, 新一, 須崎, 竜太, 瀧澤, 嘉男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 地盤工学会 2009
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Summary:本論文は,携帯GPS装置を用いた落石予防施設の模擬点検結果から,落石予防施設の効率的な維持点検手法を提案するものである。模擬点検は,全10箇所のロープネット工施設を対象に実施し,施設の位置情報として地形図のみを与えたA班と,地形図に加えGPS座標情報を与えたB班の2班を用意し,現場到達時間を比較した。この結果,B班の合計時間がA班と比較して42%短くなり,GPS座標情報によって維持点検作業を効率的に実施可能であることがわかった。 施設の位置情報としてGPS座標情報等を盛り込んだGISを構築することにより,点検データの一元管理,最新の地形図利用,アクセスルート等の情報共有が可能となる。また,今後の点検計画の立案が容易になるなど施設の維持管理を効率的に行うことが可能となる。
ISSN:1880-6341
DOI:10.3208/jgs.4.215