随時携帯型心電図モニタリングによる高齢片麻痺者の複合要因推定のための低強度身体活動時の生体機能情報解析に 必要なコアコンピテンシー
目的:本研究の目的は、2年半にわたる超高齢者の片麻痺者の理学療法ケアにおいて、身体不活動の改善後に、現れる可能性のある加齢要因による安静時二重積の再上昇点に対する安全および健康管理上のリスク回避のために低強度身体活動時の生体機能情報解析に基づく随時携帯型心電図モニタリングの活用に必要なコアコンピテンシーを明らかにすることである。対象と方法:対象は低強度高頻度の身体活動支援を受けている高齢片麻痺者6例。主要効果指標:1.2年半の間の1週間ごとの治療中に行った姿勢変換前後の二重積DP(Double products)2.ECG、運動に対する特異的反応、身体活動負荷に対する苦しさの聞き取り、疲労感お...
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Published in | 日本公衆衛生理学療法雑誌 Vol. 3; no. 1; pp. 1 - 11 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本公衆衛生理学療法研究会
2015
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Summary: | 目的:本研究の目的は、2年半にわたる超高齢者の片麻痺者の理学療法ケアにおいて、身体不活動の改善後に、現れる可能性のある加齢要因による安静時二重積の再上昇点に対する安全および健康管理上のリスク回避のために低強度身体活動時の生体機能情報解析に基づく随時携帯型心電図モニタリングの活用に必要なコアコンピテンシーを明らかにすることである。対象と方法:対象は低強度高頻度の身体活動支援を受けている高齢片麻痺者6例。主要効果指標:1.2年半の間の1週間ごとの治療中に行った姿勢変換前後の二重積DP(Double products)2.ECG、運動に対する特異的反応、身体活動負荷に対する苦しさの聞き取り、疲労感および倦怠感出現時のECG 結果:ベースライン時のDPは8000から16100の範囲を示した。安静時二重積の再上昇点は7180から10800の範囲にあった。6例のうち3例が2年以上の観察が可能であった。2例が死亡、1例はターミナルステージを自宅で迎えることを希望した。ECGは心房細動、心室性期外収縮、不整脈等がみられた。結論:リスク回避に携帯型心電図モニタリングが役立ったケースを認めた。公衆衛生活動に役立つ健康管理を目標とした新しいサービスの開発において、運動負荷に起因する心機能の状態を評価しうる有効なコアコンピテンシーの一つとして、刺激伝導系の評価を主とするQRS波を起点とする心電図の読解技能があると考えられた。 |
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ISSN: | 2189-5899 |
DOI: | 10.24642/jjphpt.3.1_1 |