乳中のアフラトキシンM1測定法: 日本における室間実験と乳児用粉乳の実態調査

  日本の10機関による,乳中アフラトキシンM1(AFM1)測定の室間実験を行った.イムノアフィニティカラムによりAFM1を精製し,高速液体クロマトグラフィー- 蛍光検出で測定した.各1.0,0.5,0.05 μg/kg のAFM1を添加した乳,ブランク乳,汚染粉乳,自然汚染乳の6種類の牛乳材料を用いた.3種類のAFM1添加した乳の添加回収率は88.2-91.6%,汚染粉乳の回収率は94.5%であった.ブランク乳を除く5種類の牛乳材料の室内再現相対標準偏差は13.3%以下,室間再現相対標準偏差は20.9%以下,修正HorRat値は1以下であった.この方法を用いて,日本国内で入手した108の乳児...

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Published inマイコトキシン Vol. 64; no. 1; pp. 15 - 21
Main Authors 佐久間, 久子, 小西, 良子, 田中, 敏嗣, 永山, 敏廣, 内藤, 成弘, 堀江, 正一, 石黒, 瑛一, 中島, 正博, 吉成, 知也, 川上, 浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本マイコトキシン学会 2014
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Summary:  日本の10機関による,乳中アフラトキシンM1(AFM1)測定の室間実験を行った.イムノアフィニティカラムによりAFM1を精製し,高速液体クロマトグラフィー- 蛍光検出で測定した.各1.0,0.5,0.05 μg/kg のAFM1を添加した乳,ブランク乳,汚染粉乳,自然汚染乳の6種類の牛乳材料を用いた.3種類のAFM1添加した乳の添加回収率は88.2-91.6%,汚染粉乳の回収率は94.5%であった.ブランク乳を除く5種類の牛乳材料の室内再現相対標準偏差は13.3%以下,室間再現相対標準偏差は20.9%以下,修正HorRat値は1以下であった.この方法を用いて,日本国内で入手した108の乳児用粉乳の試料を測定した.平均値は0.002 μg/L(乳幼児に与える液体換算:14 g 粉乳 /100 mL水)であり,最高値は0.025 μg/Lだった.
ISSN:0285-1466
1881-0128
DOI:10.2520/myco.64.15