セメントおよび石灰改良土の発現強度に及ぼす養生温度の影響

建設工事で発生する土砂の有効利用が進む中で,固化材により改良した土も多く用いられるようになってきた。寒冷地の冬期土工によってセメントや石灰による地盤改良を行う場合,低温下での養生により発現強度が低くなることが知られている。しかし,このような施工中の温度の変化が改良土の強度に与える影響を調べた例は少ない。本研究では,改良した不良土について温度と期間を変えて養生した後の一軸圧縮強さを調べた。その結果,1)一定の温度で養生した場合, 5°C,-20°Cの低温養生では, 20°Cで養生するときよりも発現強度が低いこと,2)初期の養生温度が低くてもその後養生温度を上げると強度が増加すること,3)初めに-...

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Published in地盤工学ジャーナル Vol. 3; no. 4; pp. 331 - 342
Main Authors 佐藤, 厚子, 鈴木, 輝之, 西本, 聡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 地盤工学会 2008
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Summary:建設工事で発生する土砂の有効利用が進む中で,固化材により改良した土も多く用いられるようになってきた。寒冷地の冬期土工によってセメントや石灰による地盤改良を行う場合,低温下での養生により発現強度が低くなることが知られている。しかし,このような施工中の温度の変化が改良土の強度に与える影響を調べた例は少ない。本研究では,改良した不良土について温度と期間を変えて養生した後の一軸圧縮強さを調べた。その結果,1)一定の温度で養生した場合, 5°C,-20°Cの低温養生では, 20°Cで養生するときよりも発現強度が低いこと,2)初期の養生温度が低くてもその後養生温度を上げると強度が増加すること,3)初めに-20°Cの温度で養生するとその後養生温度を上げても発現強度は小さくなることなどがわかった。
ISSN:1880-6341
DOI:10.3208/jgs.3.331