ヴァイオリンの音色研究における数値シミュレーションと可視化
ヴァイオリンの音色に関する研究例として,ヴァイオリン本体のモード振動と周辺音場の連成シミュレーションおよびニューラルネットワークを用いた音色の識別実験について紹介する.数値シミュレーションについては,レーザースキャナを用いて実際のヴァイオリンの3Dモデルを取得し,有限要素法により表板/裏板のモード振動と周辺音場を可視化することを試みている.ヴァイオリン本体は木材(スプルース,カエデ)でできているため直行異方性を考慮し,弾性係数や厚み,密度等が変化したときの振動モードと周辺音場への影響に関するパラメトリックな解析を行っている.一方,音色の識別については,音声言語処理でも用いられる音波のスペクトル...
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Published in | 可視化情報学会誌 Vol. 40; no. 158; pp. 2 - 7 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 可視化情報学会
2020
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Summary: | ヴァイオリンの音色に関する研究例として,ヴァイオリン本体のモード振動と周辺音場の連成シミュレーションおよびニューラルネットワークを用いた音色の識別実験について紹介する.数値シミュレーションについては,レーザースキャナを用いて実際のヴァイオリンの3Dモデルを取得し,有限要素法により表板/裏板のモード振動と周辺音場を可視化することを試みている.ヴァイオリン本体は木材(スプルース,カエデ)でできているため直行異方性を考慮し,弾性係数や厚み,密度等が変化したときの振動モードと周辺音場への影響に関するパラメトリックな解析を行っている.一方,音色の識別については,音声言語処理でも用いられる音波のスペクトル解析から得られるスペクトル包絡とフォルマント周波数を用いた識別可能性の検証を行っている.アンケートによる試聴実験およびスペクトル包絡をニューラルネットワークで学習させた音色の識別実験について説明する. |
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ISSN: | 0916-4731 1346-5260 |
DOI: | 10.3154/jvs.40.158_2 |