ファクトデータベース・フリーウェア特集号> 生物種-代謝物データベース(KNApSAcK): フラボノイド代謝物の多様性

二次代謝物は種固有性が非常に高く、また、生物の生き残りのために重要な役割を演ずる。種々の生物からの代謝情報が集められ、化学ならびに代謝経路の情報を提供する既存のデータベースはあるが、これらのデータベースは代謝物とその代謝物を有する生物の情報を提供することができない状況にある。代謝物の生物種固有の多様性を体系的かつ網羅的に理解するためのデータベースを考案し、これをKNApSAcKと名づけた。KNApSAcKは化合物名、構造式、分子式、分子量、CAS登録番号等の化学情報に加え、同定されている生物種名、生理活性、文献情報からなり、化合物名、分子式、分子量、生物種名、生物系統からの検索ができる。また、...

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Published inJournal of Computer Aided Chemistry Vol. 7; pp. 94 - 101
Main Authors 黒川, 顕, モハマド・アルタフル・アミン, 金谷, 重彦, 坂口, 峻一, 船津, 公人, 真保, 陽子, 中村, 由紀子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学会・情報化学部会 2006
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ISSN1345-8647
DOI10.2751/jcac.7.94

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Summary:二次代謝物は種固有性が非常に高く、また、生物の生き残りのために重要な役割を演ずる。種々の生物からの代謝情報が集められ、化学ならびに代謝経路の情報を提供する既存のデータベースはあるが、これらのデータベースは代謝物とその代謝物を有する生物の情報を提供することができない状況にある。代謝物の生物種固有の多様性を体系的かつ網羅的に理解するためのデータベースを考案し、これをKNApSAcKと名づけた。KNApSAcKは化合物名、構造式、分子式、分子量、CAS登録番号等の化学情報に加え、同定されている生物種名、生理活性、文献情報からなり、化合物名、分子式、分子量、生物種名、生物系統からの検索ができる。また、FT-MS等の精密質量分析装置によるメタボローム解析に対応するため、マススペクトル解析の結果から各ピークに対応する化合物を検索することも可能である。2006年1月19日までに約7,600の文献からの11,075個の代謝産物、25,930組の代謝産物-生物種データを収集した。ダウンロードバージョンはhttp://kanaya.naist.jp/KNApSAcK/、ウェブバージョンはhttp://kanaya.naist.jp/KNApSAcK/KNApSAcK.phpより無償で得ることができる。ダウンロードバージョンを使用する場合は、予め、Java 1.4.2をインストールする必要がある。
ISSN:1345-8647
DOI:10.2751/jcac.7.94