三重県中南部農村における胃癌の臨床医学的研究

昭和47年9月以降15年間余の胃癌症例808例を検討した。性比は1.7と男性が多かった。胃切除率88%, 治癒切除率59.2%, 手術死亡率は1.8%, 累積5年生存率はStage I 96.4%, II 68.6%, III48.7%, IV4.5%であり, 胃集検, 人間ドック等の普及により早期胃癌症例の発見率はこの間2倍の増加を見たが, 65才以上の高令者ではいぜん進行癌が多く, この年代での検診強化が必要と思われる。 胃切除は75才以上の高令でも安全に施行できるが, 年令, Stage, Quality of lifeを考えた術式の選択が必要と思われる。...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 39; no. 4; pp. 921 - 926
Main Authors 岡林, 義弘, 清水, 武, 安藤, 芳之, 西田, 正方, 北村, 純, 太田, 正隆, 佐々木, 俊哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 01.11.1990
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Summary:昭和47年9月以降15年間余の胃癌症例808例を検討した。性比は1.7と男性が多かった。胃切除率88%, 治癒切除率59.2%, 手術死亡率は1.8%, 累積5年生存率はStage I 96.4%, II 68.6%, III48.7%, IV4.5%であり, 胃集検, 人間ドック等の普及により早期胃癌症例の発見率はこの間2倍の増加を見たが, 65才以上の高令者ではいぜん進行癌が多く, この年代での検診強化が必要と思われる。 胃切除は75才以上の高令でも安全に施行できるが, 年令, Stage, Quality of lifeを考えた術式の選択が必要と思われる。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.39.921