小学校教員養成に関わる体育授業の在り方についての研究:体育指導に対する意識に着目して

小学校では,教員が体育の授業に不安を抱えている,体育の専門性を重視した指導が十分に実施されていない状況がある。したがって小学校教員養成段階でその指導力を身に付けさせる必要がある。本研究では,6領域について,教員養成課程学生の指導への自信・運動観察力および実技力に対する意識を明らかにすることを通して,小学校教員養成課程における体育授業の在り方について考察することを目的とした。その結果,子どもの技能を高める自信,子どもの技能に対する運動観察力や自身の実技力を身に付けているとの意識が十分ではなく,特に,表現運動の領域についてそれらの意識が低いことが明らかとなった。次に,模範演技ができることや技能の良...

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Published in日本女子体育連盟学術研究 Vol. 39; pp. 25 - 34
Main Authors 木山, 慶子, 國安, 花菜子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本女子体育連盟 2023
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ISSN1882-0980
2185-3401
DOI10.11206/japew.39.25

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Summary:小学校では,教員が体育の授業に不安を抱えている,体育の専門性を重視した指導が十分に実施されていない状況がある。したがって小学校教員養成段階でその指導力を身に付けさせる必要がある。本研究では,6領域について,教員養成課程学生の指導への自信・運動観察力および実技力に対する意識を明らかにすることを通して,小学校教員養成課程における体育授業の在り方について考察することを目的とした。その結果,子どもの技能を高める自信,子どもの技能に対する運動観察力や自身の実技力を身に付けているとの意識が十分ではなく,特に,表現運動の領域についてそれらの意識が低いことが明らかとなった。次に,模範演技ができることや技能の良し悪しを判断できることは,技能を高める自信につながると考えられた。さらに,6領域の中でも体つくり運動,陸上運動,表現運動における技能習得に課題があることが明らかとなり,重点的な技能習得学習が必要であると示唆された。
ISSN:1882-0980
2185-3401
DOI:10.11206/japew.39.25