大学におけるロボット教育に関する一考察

生産システムがロボットを中心としてメカトロニクス化し, 大学においてもこれらの教育を取り入れることにより, 新しい生産現場の効率化への視野を広げることが必要となった.ロボット教育の目的は, 「ロボットはどのようなもので, どのように制御すれば, どう動作するのか」を認識させることにあり, 教育的効果を考えると学生一人一人にロボット制御を実際に体験させる必要がある.ところが, 日本の大学においては, レポート等を課すと「他人のレポートを写す」という大きな問題が存在し, 教育する側も種々の理由からそれを黙認しているのが現状である.著者らはあえてこの問題に挑戦し, 「教育担当者が多大の努力をすれば解...

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Published in日本経営工学会誌 Vol. 40; no. 3; pp. 183 - 190
Main Authors 豊田, 吉顯, 佐久間, 章行, 矢野, 文彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本経営工学会 15.08.1989
Japan Industrial Management Association
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ISSN0386-4812
2432-9983
DOI10.11221/jimapre.40.3_183

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Summary:生産システムがロボットを中心としてメカトロニクス化し, 大学においてもこれらの教育を取り入れることにより, 新しい生産現場の効率化への視野を広げることが必要となった.ロボット教育の目的は, 「ロボットはどのようなもので, どのように制御すれば, どう動作するのか」を認識させることにあり, 教育的効果を考えると学生一人一人にロボット制御を実際に体験させる必要がある.ところが, 日本の大学においては, レポート等を課すと「他人のレポートを写す」という大きな問題が存在し, 教育する側も種々の理由からそれを黙認しているのが現状である.著者らはあえてこの問題に挑戦し, 「教育担当者が多大の努力をすれば解決できるのか否か」を明らかにするため, ロボット実験を通して学生各人が自分自身でロボット制御を行わなければならない状況を作り出す工夫をし, それを実際の実験に適用して本来の目的を達成しうるかどうかを検討している.
ISSN:0386-4812
2432-9983
DOI:10.11221/jimapre.40.3_183