離島漁村と山間農村別にみた女性の肥満の実態と課題

近年の生活環境の変化に伴い肥満対策が健康上重要な課題となっている島根県下の山間農村と離島漁村の女性を対象に, 肥満者と非肥満者別の健康診断とアンケート調査の結果から肥満と健康の関連, 肥満の背景・意識, 対策の現状について検討した。 地域, 年代を問わず肥満が循環器疾患, 筋・骨格系疾患と関連しており, 高令化社会にとって肥満対策は重要な課題となっている。 肥満した時期, その背景, 肥満に対する意識に離島漁村と山間農村の地域差, 30~49才と50~69才の年代差がみられる。 保健所や町村で実施されている健診などの活動が肥満への関心を高めるきっかけとなっているが, 今後の肥満対策の課題として...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 38; no. 4; pp. 915 - 923
Main Authors 福澤, 陽一郎, 多田, 學, 岸本, 拓治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 01.11.1989
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ISSN0468-2513
1349-7421
DOI10.2185/jjrm.38.915

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Summary:近年の生活環境の変化に伴い肥満対策が健康上重要な課題となっている島根県下の山間農村と離島漁村の女性を対象に, 肥満者と非肥満者別の健康診断とアンケート調査の結果から肥満と健康の関連, 肥満の背景・意識, 対策の現状について検討した。 地域, 年代を問わず肥満が循環器疾患, 筋・骨格系疾患と関連しており, 高令化社会にとって肥満対策は重要な課題となっている。 肥満した時期, その背景, 肥満に対する意識に離島漁村と山間農村の地域差, 30~49才と50~69才の年代差がみられる。 保健所や町村で実施されている健診などの活動が肥満への関心を高めるきっかけとなっているが, 今後の肥満対策の課題としては,「間食をひかえる」「食事の工夫」「運動」が効果をあげるよう地域特性に即した工夫や動機づけが必要である。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.38.915