ジュニア期におけるダンス指導者の語りからみえる日本のダンス指導に関する一考察

本研究は,日本のダンス指導者が,「ジュニア期」のダンサーを対象にどのような指導を行っているのか,そしてその意図はどのようなものなのかを明らかにするための,一考察を行うことを目的とした。調査方法は指導者5名へのインタビュー調査である。その結果,18歳以下の指導に定評のある指導者5名の語りから,所謂「基礎固め」の指導意識が高いということがわかった。これは踊るうえでの基本となる,身体の習得(踊れる身体),表現の習得(表現する身体),そして,今後(18歳以上)の活動を続けるための基礎となる思考の習得(能動性)を目指していると示唆された。今回の調査で,指導者らは,ジュニア期には18歳以上での活動を視野に...

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Published in日本女子体育連盟学術研究 Vol. 38; pp. 31 - 44
Main Authors 寺山, 由美, 宗宮, 悠子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本女子体育連盟 2022
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ISSN1882-0980
2185-3401
DOI10.11206/japew.38.31

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Summary:本研究は,日本のダンス指導者が,「ジュニア期」のダンサーを対象にどのような指導を行っているのか,そしてその意図はどのようなものなのかを明らかにするための,一考察を行うことを目的とした。調査方法は指導者5名へのインタビュー調査である。その結果,18歳以下の指導に定評のある指導者5名の語りから,所謂「基礎固め」の指導意識が高いということがわかった。これは踊るうえでの基本となる,身体の習得(踊れる身体),表現の習得(表現する身体),そして,今後(18歳以上)の活動を続けるための基礎となる思考の習得(能動性)を目指していると示唆された。今回の調査で,指導者らは,ジュニア期には18歳以上での活動を視野に入れながら基本となる身体と思考作りを行っていることがわかった。
ISSN:1882-0980
2185-3401
DOI:10.11206/japew.38.31