計算機を用いたデータ入力作業導入時の技能習得過程における高齢者のタスク認知とパフォーマンスの関係
来るべき高齢化社会を前に高齢労働力の積極活用がますます重要になってきている.高齢者の新技術の習得を妨げる要因として高齢者の心理的側面が問題とされており.高齢者の心理的特性を理解しそれらに配慮した教育・訓練手法の開発が重要であると考えられる.本研究ではそのような心理的側面の一要因として, 習得する作業に関する認知(タスク認知)に着目し, 技能習得過程の効率や作業効率とタスク認知の関係を明らかにすることを目的とする.そのために計算機上のデータ入力作業を用いて高齢者と若齢者を被験者とした実験を行い, 習熟, 作業時間, タスク認知およびそれらの相互の関係を調べた.その結果高齢者と若齢者で各特性値の水...
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Published in | 日本経営工学会誌 Vol. 47; no. 1; pp. 32 - 40 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本経営工学会
15.04.1996
Japan Industrial Management Association |
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ISSN | 0386-4812 2432-9983 |
DOI | 10.11221/jimapre.47.1_32 |
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Summary: | 来るべき高齢化社会を前に高齢労働力の積極活用がますます重要になってきている.高齢者の新技術の習得を妨げる要因として高齢者の心理的側面が問題とされており.高齢者の心理的特性を理解しそれらに配慮した教育・訓練手法の開発が重要であると考えられる.本研究ではそのような心理的側面の一要因として, 習得する作業に関する認知(タスク認知)に着目し, 技能習得過程の効率や作業効率とタスク認知の関係を明らかにすることを目的とする.そのために計算機上のデータ入力作業を用いて高齢者と若齢者を被験者とした実験を行い, 習熟, 作業時間, タスク認知およびそれらの相互の関係を調べた.その結果高齢者と若齢者で各特性値の水準や相互の相関が異なることを明らかにした.また必要な技能の教育を2通りのスケジュールで行うことによって, 上記の特性値および相関が教育・訓練のスケジュールにより変化することを明らかにした. |
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ISSN: | 0386-4812 2432-9983 |
DOI: | 10.11221/jimapre.47.1_32 |