北アフリカ地域における在留邦人のHBs抗原,HBs抗体の調査

北アフリカ地域(エチオピア,スーダン,エジプト,リビア,チュニジア,アルジェリア,モロッコ,ラスパルマス)に3カ月以上在留中の在留邦人54名につき,HBs抗原,抗体の検査を行なった.HBs抗原,抗体の測定はRadioimmunoassay法にこよった.HBs抗原は54名中1名(1.85%)が陽性であり,HBs抗体は54名中8名(14.81%)が陽性であった.この頻度はHBs抗原,抗体ともに日本における陽性頻度と有意な差は認められなかった.現在北アフリカに在留中で肝炎発症中の2名はHBs抗原,抗体ともに陰性であった.成人が北アフリカ地域に在留しても,HBs抗原,抗体の保有率は日本にいる時と変らぬ...

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Published in肝臓 Vol. 20; no. 1; pp. 12 - 16
Main Authors 井庭, 信幸, 北原, 桂子, 佐々木, 尚之, 下山, 晶士, 真柴, 裕人, 古川, 逸夫, 藤井, 一利, 森田, 積二, 松岡, 功, 伊藤, きぬえ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 01.01.1979
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ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.20.12

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Summary:北アフリカ地域(エチオピア,スーダン,エジプト,リビア,チュニジア,アルジェリア,モロッコ,ラスパルマス)に3カ月以上在留中の在留邦人54名につき,HBs抗原,抗体の検査を行なった.HBs抗原,抗体の測定はRadioimmunoassay法にこよった.HBs抗原は54名中1名(1.85%)が陽性であり,HBs抗体は54名中8名(14.81%)が陽性であった.この頻度はHBs抗原,抗体ともに日本における陽性頻度と有意な差は認められなかった.現在北アフリカに在留中で肝炎発症中の2名はHBs抗原,抗体ともに陰性であった.成人が北アフリカ地域に在留しても,HBs抗原,抗体の保有率は日本にいる時と変らぬと推定した.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.20.12