誘導結合プラズマ発光分析法による窯業原料,窯業製品中のカドミウムの定量
測光方向から,光源に対し,ヘリウム,アルゴン,窒素を吹き付ける誘導結合プラズマ発光分析法を用いて,窯業原料並びに窯業製品中の極微量のカドミウムを定量する方法を検討した.実試料中のカドミウム濃度は,(0.12~18)μg Cd/gであり,試料1gを過塩素酸,フッ化水素酸分解を行って200ml定容とした.アルゴン吹き付けプラズマでは,縦方向スリット幅を調整することにより,一酸化窒素分子スペクトルの微細構造による分光干渉を完全に除くことができた.又,アルゴン吹き付けプラズマで,Cd I 228.802nmスペクトル線強度の縦方向プロファイルを測定し,検討した結果,通常測定高さにおけるシグナル強度は,...
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Published in | 分析化学 Vol. 32; no. 11; pp. 673 - 677 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本分析化学会
1983
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ISSN | 0525-1931 |
DOI | 10.2116/bunsekikagaku.32.11_673 |
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Summary: | 測光方向から,光源に対し,ヘリウム,アルゴン,窒素を吹き付ける誘導結合プラズマ発光分析法を用いて,窯業原料並びに窯業製品中の極微量のカドミウムを定量する方法を検討した.実試料中のカドミウム濃度は,(0.12~18)μg Cd/gであり,試料1gを過塩素酸,フッ化水素酸分解を行って200ml定容とした.アルゴン吹き付けプラズマでは,縦方向スリット幅を調整することにより,一酸化窒素分子スペクトルの微細構造による分光干渉を完全に除くことができた.又,アルゴン吹き付けプラズマで,Cd I 228.802nmスペクトル線強度の縦方向プロファイルを測定し,検討した結果,通常測定高さにおけるシグナル強度は,従来プラズマより増大し,バックグラウンド強度は全測光高さにわたって減少すること,共存元素の影響は,縦方向スリット幅を調整して,シグナル強度の増減幅を±3%以内にできることが分かった,本法の検出下限(2σ)は, 0.0006μg Cd/mlであった. |
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ISSN: | 0525-1931 |
DOI: | 10.2116/bunsekikagaku.32.11_673 |