ホオズキ種間におけるサツマイモネコブセンチュウの増殖性の違い

近年日本で栽培が増えている食用種を中心にホオズキ(Physalis spp.)種間におけるサツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita, MI)の増殖性の違いを検討した。温室内でポット栽培したホオズキ苗にMI の2 期幼虫を接種する試験を2 回行い、各々の試験でMI 接種後約1 か月半経過させたポットを解体して根こぶ指数(0 ~ 4)、卵のう形成数、ポット内の2 期幼虫密度を調査した。その結果、P. pruinosa の2 品種では他のホオズキ種よりも有意にこれらの数値が大きく、MI に対して感受性であると推察した。一方P. peruviana の3品種、P. ixo...

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Published in日本線虫学会誌 Vol. 47; no. 2; pp. 25 - 28
Main Authors 岡田, 浩明, 関本, 茂行, 荒城, 雅昭
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 日本線虫学会 20.12.2017
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Summary:近年日本で栽培が増えている食用種を中心にホオズキ(Physalis spp.)種間におけるサツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita, MI)の増殖性の違いを検討した。温室内でポット栽培したホオズキ苗にMI の2 期幼虫を接種する試験を2 回行い、各々の試験でMI 接種後約1 か月半経過させたポットを解体して根こぶ指数(0 ~ 4)、卵のう形成数、ポット内の2 期幼虫密度を調査した。その結果、P. pruinosa の2 品種では他のホオズキ種よりも有意にこれらの数値が大きく、MI に対して感受性であると推察した。一方P. peruviana の3品種、P. ixocarpa と P. alkekengi の各1 品種はP. pruinosa よりもこれらの数値が有意に小さく、これらのホオズキ種はMI に対して抵抗性もしくは弱抵抗性であると推察した。
ISSN:0919-6765
1882-3408
DOI:10.3725/jjn.47.25