Co修飾によるアセチレン部分水素化用In2O3触媒の安定性向上

シリカ担持インジウム酸化物(In2O3/SiO2)およびCo修飾In2O3/SiO2(Co/In2O3/SiO2)を含浸法により調製し,貴金属代替触媒としてアセチレン部分水素化反応に用いた。In2O3/SiO2はアセチレンの部分水素化に活性を示したが,アセチレン転化率およびエチレン選択率ともに2時間以内に速やかに低下した。In2O3/SiO2を少量のCo(0.5 wt%)でさらに修飾すると,アセチレン転化率とエチレン選択率が高いレベル(約70 %)で維持され,触媒の安定性が向上することが判明した。Co/In2O3/SiO2触媒では,水素による前処理温度が触媒の安定性に強く影響することが示され,...

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Published inJournal of the Japan Petroleum Institute Vol. 66; no. 5; pp. 149 - 153
Main Authors 清水, 研一, 古川, 森也, 馬, 嘉敏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 石油学会 01.09.2023
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ISSN1346-8804
1349-273X
DOI10.1627/jpi.66.149

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Summary:シリカ担持インジウム酸化物(In2O3/SiO2)およびCo修飾In2O3/SiO2(Co/In2O3/SiO2)を含浸法により調製し,貴金属代替触媒としてアセチレン部分水素化反応に用いた。In2O3/SiO2はアセチレンの部分水素化に活性を示したが,アセチレン転化率およびエチレン選択率ともに2時間以内に速やかに低下した。In2O3/SiO2を少量のCo(0.5 wt%)でさらに修飾すると,アセチレン転化率とエチレン選択率が高いレベル(約70 %)で維持され,触媒の安定性が向上することが判明した。Co/In2O3/SiO2触媒では,水素による前処理温度が触媒の安定性に強く影響することが示され,250 ℃で水素還元した触媒が最も高い安定性を示した。また,昇温還元法を用いた検討から,金属状態のCo種が触媒毒となる副生成物の生成を抑制し,触媒性能の安定性を向上させることが示唆された。
ISSN:1346-8804
1349-273X
DOI:10.1627/jpi.66.149