浸水前処理およびシリアルバッチ吸着試験による吸着材への水接触の影響評価

吸着層工法で用いられる吸着材は,浸透水による長期的な水接触の中,数十年以上にわたる吸着性能の維持が求められる。本研究では吸着材が水と接触した際の吸着性能および吸着材の変化を評価することを目的として,主成分の異なる 4 種類の吸着材に対して,吸着材を所定期間水に浸漬させる浸水前処理の後,繰り返しの吸着試験であるシリアルバッチ式フッ素吸着試験を行い,吸着率および結晶相の変化を確認した。その結果,2 種類の材料において結晶相とフッ素の吸着率が変化しており,水接触による固相の変化が吸着性能に影響を与え,本試験が材料と水接触の影響を評価する際の一助となることが示唆された。...

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Published in地盤工学ジャーナル Vol. 17; no. 2; pp. 195 - 204
Main Authors 森本, 和也, 西方, 美羽, 保高, 徹生, 井本, 由香利
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 地盤工学会 01.06.2022
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ISSN1880-6341
DOI10.3208/jgs.17.195

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Summary:吸着層工法で用いられる吸着材は,浸透水による長期的な水接触の中,数十年以上にわたる吸着性能の維持が求められる。本研究では吸着材が水と接触した際の吸着性能および吸着材の変化を評価することを目的として,主成分の異なる 4 種類の吸着材に対して,吸着材を所定期間水に浸漬させる浸水前処理の後,繰り返しの吸着試験であるシリアルバッチ式フッ素吸着試験を行い,吸着率および結晶相の変化を確認した。その結果,2 種類の材料において結晶相とフッ素の吸着率が変化しており,水接触による固相の変化が吸着性能に影響を与え,本試験が材料と水接触の影響を評価する際の一助となることが示唆された。
ISSN:1880-6341
DOI:10.3208/jgs.17.195